🥤プロテインって本当に必要?──“飲む意味”を科学で整理しよう
🚪「運動してるけど、プロテインって飲んだ方がいいの?」
「プロテインって飲んだ方がいいのかな?」
筋トレを始めたばかりの人や、健康のために体を動かし始めた人なら、一度は浮かぶ疑問ではないでしょうか。
スポーツショップやドラッグストアには、山のような種類のプロテイン。
「買ったけど続かなかった」「結局、食事で足りてるんじゃない?」そんな声もよく聞きます。
でも実は、プロテインの必要性は「筋肉を増やしたい人」だけの話ではありません。
疲れにくい体をつくる/ケガを防ぐ/トレーニングの効果を最大化する──
こうした目標を持つすべての人に関係のある話なのです。
今回は、プロテインを「飲む意味」について、科学的視点から整理していきましょう。
🧠 「タンパク質=筋肉」だけじゃない
🔸 そもそもプロテインとは?
「プロテイン(Protein)」とは、英語で“タンパク質”のこと。
体のあらゆる組織──筋肉・臓器・皮膚・ホルモン・免疫細胞…にとって不可欠な構成成分です。
その中でも、筋トレやスポーツと密接な関係にあるのが筋タンパク合成。
運動によって傷ついた筋繊維を回復・強化するためには、材料としてのタンパク質が必須です。
🔸 でも「食事で足りていれば、サプリはいらない」は本当?
理論上はその通りです。
たとえば、厚生労働省が推奨する一般成人のタンパク質摂取量は、体重1kgあたりおよそ0.8g〜1.0g/日。
しかし、運動をする人ではこれが1.2〜2.0g/kg/日まで跳ね上がるという研究もあります(ACSM, 2016)。
つまり、60kgの人なら「80〜120gのタンパク質」が必要な計算になります。
食品で換算すると…
・鶏むね肉(100g) → 約23gのタンパク質
・卵1個 → 約6g
・納豆1パック → 約8g
これを「毎日欠かさず食事で補う」ことは、実はかなりの工夫が必要です。
このギャップを手軽に補ってくれるのが、プロテインサプリなのです。

🛠️「摂るべきタイミング」はいつ?
✅ トレーニング直後(30分以内)がゴールデンタイム
運動によって筋繊維が傷ついた後は、筋タンパク合成が最も活発になる時間帯があります。
この“ゴールデンタイム”にタンパク質を補給すると、回復が促進され、筋力向上にもつながるとされています。
✅ でも「タイミング」がすべてではない
最近の研究では、「1日のトータル摂取量が重要であり、タイミングはその次」との見解もあります。
つまり、極端に言えば“運動後に飲めなかったからダメ”ではなく、1日を通じて必要量を安定して摂ることの方が効果に直結するということです。

推奨されている、プロテインの摂取タイミングを挙げておきます。
しかし、私自身も「運動後すぐに飲まないと!」と慌てていた時期がありましたが、
1日を通しての摂取を意識するようになってから、疲労感や筋肉痛の度合いが軽減された実感がありました。
🧐 プロテインを使うメリット・デメリット

🧭「使うかどうか」ではなく「どう活用するか」
プロテインを摂ることは、「筋肉隆々になりたい人」だけの話ではありません。
- トレーニング効果を高めたい
- 疲労回復を早めたい
- ケガを防ぎ、長く運動を楽しみたい
こうした想いがある人にとって、プロテインは“活用すべきツールの一つ”です。
ただし、あくまで「補助食品」であり、食事が土台にあることは忘れてはいけません。
「足りない分をどう補うか?」という視点で、あなたの目的やライフスタイルに合った使い方を選んでください。
- タンパク質って摂りすぎると太る?──食事バランスと体づくり【準備中】
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📚 参考文献・出典
- American College of Sports Medicine (ACSM). (2016). Nutrition and Athletic Performance.
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
- Phillips, S. M., & Van Loon, L. J. C. (2011). Dietary protein for athletes: from requirements to optimum adaptation. Journal of Sports Sciences, 29(S1), S29–S38.