今やるべきは“追い込み”じゃない!|お盆明けこそ「回復週」のススメ

📘運動教養コース

今やるべきは“追い込み”じゃない!
お盆明けこそ「回復週」のススメ

🥵 お盆明け、体がついてこない…それ、あなたのせいじゃない!

「休んだはずなのに、なぜかだるい」
「今日から頑張ろうと思ったのに、全然体が動かない」

──そんなモヤモヤ、感じていませんか?

お盆休みを経て、「さあ、トレーニング再開だ!」と意気込んだものの、

  • 全身が重い
  • 息が上がるのが早い
  • 気力が湧かない

……そんな状態なら、今あなたに必要なのは「追い込み」ではなく「整え直し」かもしれません。

じつは、お盆明けは体と心の“隠れ疲労”がピークを迎えやすいタイミング。
だからこそ、ここで一度“回復”に目を向けることが、夏バテ予防にも、秋以降のパフォーマンス向上にもつながるのです。

🧠 なぜ今「回復」が必要なのか?|夏に潜む3つの“隠れ疲労”

夏は、気づかぬうちに心身にダメージを蓄積しやすい季節。
中でも注意すべきは以下の3つの“隠れ疲労”です。

隠れ疲労の3タイプ図解
▲ お盆明けに気づきたい“隠れ疲労”3タイプ

① 暑さによる自律神経の乱れ

高温多湿な環境では、体温調節のために自律神経がフル稼働。
冷房や外気温のギャップも交感神経を刺激し、常に“戦闘モード”に近い状態に。
これが、慢性的なだるさや不眠、集中力低下の原因に。

② 睡眠の質の低下

寝苦しい夜や、旅行・帰省で乱れた生活リズム。
質の低い睡眠は、回復力やホルモン分泌に悪影響を及ぼします。

③ 内臓の疲れと食生活の乱れ

冷たい飲み物やアルコール、外食が増えることで、消化器系がオーバーワーク。
栄養吸収の効率が落ち、体がリカバリーに必要な材料をうまく得られなくなります。

⏳ 回復週(リカバリーウィーク)とは?|トップアスリートも取り入れている“休む技術”

「休むと弱くなるんじゃ…」と思っていませんか?
実は、トレーニングの世界では“休むこと”も立派な戦略の一つです。

🔄 リカバリーウィーク=「整えるための1週間」

スポーツの現場では「リカバリーウィーク」という概念が一般的です。
これは、意図的にトレーニングの強度・頻度を落とし、体と心をリセットする期間。

筋トレでもマラソンでも、負荷をかける→休む→強くなる、という「超回復」が基本原則。
無理に継続しても疲労が上積みされ、ケガやパフォーマンス低下を招くだけなのです。

💡 成長は「休養」と「刺激」のセットで生まれる

プロ選手も「休む週」「整える日」を年単位で計画しています。
たとえばマラソン選手は大会後に1〜2週間完全オフを設けたり、
筋トレ愛好家も4〜6週ごとに“デロード期間(負荷を下げる週)”を入れたりします。

🛠️ 実践!整える7日間のつくり方|“がんばらない”で整えるコツ

ここからは、あなたの1週間を「整える週間」に変える具体的なアイデアを紹介します。

📅 7日間プラン例(無理なく実行!)

曜日 テーマ 内容
体の声を聞く 起床時の状態をチェック。運動はストップ。軽い散歩◎
血流を流す ストレッチ・ヨガ・ウォーキングで代謝UP
栄養を満たす タンパク質・ビタミン・ミネラルを意識して摂取
寝る力を整える 夜のスマホ断ち・入浴・瞑想で快眠対策
軽く動く 軽めの筋トレやエアロバイク(負荷低め)
心を休める 自然の中で過ごす、読書などの“脳オフ”時間
明日への準備 翌週の生活リズム・運動計画をゆるく立てる

🌟ポイントは「追い込まない」「心地よさ重視」「整える習慣づくり」

💡 「休む=弱くなる」はウソ!|回復こそ最強のトレーニング

回復週を取り入れると、むしろその後のトレーニングがスムーズに進むことが多いです。
その理由は「超回復」にあります。

超回復の流れ図解
▲ トレーニング→回復→パフォーマンス向上の流れ(超回復)

🔬 超回復とは?

トレーニングで一度ダメージを受けた筋肉や神経は、休養期間に再構築されます。
このとき、元の状態よりも少し強くなるのが「超回復」。
ここで無理をすると、回復が間に合わず、逆に弱くなってしまいます。

🧠 メンタルにも回復は必要

ストレスや義務感のまま動き続けると、気づかぬうちに「運動がストレス」に。
“頑張らない習慣”は、長く運動を続けるためにも大切です。

📘 まとめ|「整える週間」で、心と体に余白を

  • 夏明けは“疲労の積み残し”が起きやすい
  • 無理に追い込まず「回復週」でリズムを整えることが大切
  • 休むことは弱さではなく、次のパフォーマンスのための戦略

1週間、あえて「頑張らない」ことを意識してみませんか?
その小さな余白が、次の一歩を軽く、強くしてくれるはずです。

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📚 参考文献・出典

  • American College of Sports Medicine (ACSM). (2021). ACSM’s Guidelines for Exercise Testing and Prescription(第11版). Wolters Kluwer.
  • 小林寛道・山本利春(監修). (2019). 『スポーツ生理学』. 市村出版.
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット. 「疲労と休養」

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